2022年はア・リーグ東地区最下位に終わったレッドソックス。2022年のオフの動きを整理した上で、2023年のレッドソックスの戦力分析と展望について考えていきたいと思います。
2022年オフの動き~最大の『負け組』との評判でファンからも酷評の嵐!
2022年のオフはFA選手に対しての超長期契約や高額年棒での契約が続きある意味驚きのオフになりましたがレッドソックスはその中でもチグハグでした。オフのフロントのゴタゴタした動きは熱心なレッドソックスファン(私を含めて)からは酷評され、地元メディアからもストーブリーグ最大の『負け組』と揶揄される始末。私が2001年にレッドソックスファンになって以来、もっとも酷いストーブリーグになってしまいました。オフの補強について整理していきます。
2022年のレッドソックスのストーブリーグ(主な動きのまとめ)
11月23日、メッツからFAしていたジョエリー・ロドリゲス投手と200万ドル+オプションの1年契約で合意しました。2022年は55試合登板で2勝4敗9ホールド防御率4.47の成績。2018年と2019年には中日ドラゴンズで中継ぎで大活躍したのでドラゴンズ時代みたいな活躍をして欲しいです。
The #RedSox today signed LHP Joely Rodríguez to a one-year contract for the 2023 season, with a club option for 2024. pic.twitter.com/LdYgv3BAU2
— Red Sox (@RedSox) November 23, 2022
12月2日、ドジャースをFAしていたクリス・マーティンを2年総額1,750万ドル(約23億8,000万円)で契約合意。2022年はカブスとドジャースで合計60試合登板し4勝1敗9ホールドを記録。2016年と2017年には日本ハムで大活躍しています。昨年はドジャース移籍後には防御率1.46と活躍を見せました。元々はレッドソックスのマイナー契約からプロがスタートしましたので大いに期待したいです。
The #RedSox today signed RHP Chris Martin to a two-year contract through the 2024 season. pic.twitter.com/1CizgRykLA
— Red Sox (@RedSox) December 8, 2022
12月7日、オリックスからポスティングでメジャーリーグ移籍を目指していた吉田正尚と5年9,000万ドル(総額約126億円)で契約しました。ポスティングの公示翌日での契約合意と契約金額にファンやMLB関係者が驚きました。もちろん私も超ビックリしました(*_*)
The #RedSox today signed OF Masataka Yoshida to a five-year contract through the 2027 season. pic.twitter.com/5Jw6a6SYl5
— Red Sox (@RedSox) December 15, 2022
その2日後の12月9日、ボガーツが11年総額2億8,000万ドル(約380億円)でパドレスと契約合意となりレッドソックスはまた生え抜きのスーパースターを失いました。
12月13日、ケンリ―・ジャンセン投手と2年総額3,200万ドルで契約合意。これで守護神は確定です。
Allow Kenley Jansen to introduce himself. pic.twitter.com/UHkDKkiKNR
— Red Sox (@RedSox) December 13, 2022
12月17日、JDマルティネスがドジャースと1年1,000万ドルで契約しレッドソックスは再契約しませんでした。これでクリーンアップ2人が去ることになりました・・・(T_T)(T_T)(T_T)
12月18日、ジャスティン・ターナーと2年総額約2,200万ドルで契約。
The #RedSox today signed INF Justin Turner to a one-year contract for the 2023 season, with a player option for 2024. pic.twitter.com/NnB3Q6YutT
— Red Sox (@RedSox) January 6, 2023
懸念の投手陣は、イオバルディやリッチヒルとも契約せず、12月29日にクルーバーと1年1,000万ドル+球団オプション1年(1,100万ドル)で合意。
The #RedSox today signed RHP Corey Kluber to a one-year contract for the 2023 season, with a club option for 2024. pic.twitter.com/8101vrJA9r
— Red Sox (@RedSox) January 12, 2023
年が明けた2023年1月3日、デバースと1年1,750万ドルで1年の契約延長に合意したものの、どうして1年だけの契約延長???なのとレッドソックスファン(私を含めてですが😅)から猛烈な批判が殺到しました。、同日夜にフェンウェイパークで久しぶりに行われたNHLのボストン・ブルーイングスの試合にヘンリーオーナーが観戦した時にレッドソックスファンが一斉に大ブーイングしました。そして翌日の1月4日、デバースと11年3億3,100万ドル(約438億円)で合意し、三塁手としては史上最高額で契約延長となりました。とりあえずデバースとの契約延長で最悪の事態は何とか避けられました。本当に良かった🥰🥰🥰
Forever & Devers. pic.twitter.com/NApLKwDS7a
— Red Sox (@RedSox) January 11, 2023
1月18日、ブレーブルをFAしたアダム・デュバルと1年700万ドル(約9億円)最大1,000万ドルで契約。デュバルは2021年度のナ・リーグの打点王ですが昨年は右手首の怪我で不振に終わっていますがどうなるか!
DuvALL the way up! pic.twitter.com/xFpDZ0LBo2
— Red Sox (@RedSox) January 24, 2023
1月24日、ロイヤルズからトレードでモンデシー内野手を獲得。モンデシーは2020年に盗塁王に輝いた選手ですが昨年は4月に左膝前十字靭帯損傷の為、ほとんど休んでいましたが怪我からちゃんと復帰すれば遊撃手に入るでしょうが・・・。
Glovely to meet you, Mondi. pic.twitter.com/6n5lxPuoJQ
— Red Sox (@RedSox) January 24, 2023
2月16日、マイケルワカがパドレスと契約合意となりレッドソックスは再契約できませんでした。
2023年開幕予想ラインナップ(個人的見解です)
1番:吉田正尚(レフト)
2番:キケ・フェルナンデス(ショート)
3番:デバース(サード)
4番:ターナー(DH)
5番:バデューゴ(ライト)
6番:デュバル(センター)
7番:カサスorダルベック(ファースト)
8番:アローヨ(セカンド)
9番:マクガイア(キャッチャー)
※2月26日にコーラ監督がメディアの取材に対し2番デバース、3番ターナーを起用する方針と吉田正尚選手をクリーンナップでの起用と示唆していますが、メジャーリーグ1年目でクリーンナップは正直酷だと思います。また、昨年みたいにボガーツとJDマルティネスが抜けてしまっているのでデバースは3番で起用した方が打線のバランスが取れると思います。
注目選手&怪我から復帰が期待される野手
吉田正尚:119試合、打率335、21本塁打、出塁率447,OPS1008(オリックス)
日本のオリックスの主力として大活躍。ポスティングによりレッドソックスと契約。昨年も打率は335と高打率を記録し出塁率も447と高く、OPS1008であり文句なしの成績。ただし、通算長打率は539であり昨年も本塁打は21本なので中距離打者タイプ。オリックス時代の成績を1年目から求めるのは酷ですがどこまで高い打率と出塁率が残せるか不安がありますが見守りましょう。
カサス:27試合、打率197、5本塁打、出塁率358、OPS766(2022年成績)
27試合と試合数は少ないものの5本塁打と長打力があることを証明しました。また、打率は低いものの27試合で19四球を選び出塁率は358を記録。今シーズンは大ブレークし1塁手のレギュラーを取れるとチームとしても嬉しいですが・・・。
アダム・デュバル:86試合、打率213,12本塁打、36打点、出塁率276,OPS677(2022年成績)
2021年はマーリンズとブレーブスで合計38本塁打、113打点を記録しナ・リーグの打点王を記録。同年のワールドシリーズでも2本塁打を打ちブレーブスのワールドチャンピオンに貢献した選手です。昨年は左手首の故障に泣きましたが故障が癒えフルシーズンちゃんと出場できれば大きな戦力になるのは間違いないのでクリーンアップの一角で働いて欲しいです。
モンデシー:15試合、打率140、5盗塁、出塁率204(2022年成績)
テイラー投手とのトレードでロイヤルズからトレードで獲得。あのラウル・モンデシーの息子さん。2020年の短縮シーズンには24盗塁で盗塁王に輝いた選手。昨年4月に左膝の前十字靭帯損傷でシーズンをほとんど棒に振りましたが俊足強肩の選手なので怪我から完全復帰となればショートを守ってくれればチームとしては助かります。
ストーリー:94試合、打率238,16本塁打、66打点、出塁率303(2022年成績)
オフに右肘側副靭帯損傷が発覚し2023年1月10日に手術実施し復帰時期は未定です。ただ、右肘の状態が思わしくなかったのは確かだったのでしょうから手術するならもっと早くした方が良かったと思ってしまいます。計算には入れられませんが後半戦の途中からでも復帰できたらイイのですが・・・。
2023年開幕の先発投手予想
クリス・セール:2試合0勝1敗(2022年成績)
昨年は半年で3回骨折し散々なシーズン。今年はまさに正念場のシーズンですがイオバルディ、マイケルワカらが去ったチーム状態からすると、今年こそは1年間、ローテーションの柱としてやってもらわないといけない存在。セールが1年間、健康体でローテーションを守ることがチーム上昇の最低限の条件。
Ah yes, the sound of Sale on the hill. pic.twitter.com/PUjdyoMIv6
— Red Sox (@RedSox) February 25, 2023
クルーバー:31試合10勝10敗、防御率4.34(2022年成績)
過去2回、サイヤング賞を受賞した名投手ですが最近は故障が続き低迷。昨年は4年ぶりに規定投球回数に到達したもののかつてのパフォーマンスを期待するのは酷ですが、過去の実績からみると先発2番手で働いてもらわないと困る立ち位置なのでまだまだやれるところを証明して欲しいですね。
ピペッタ:33試合10勝12敗、防御率4.56(2022年成績)
昨年序盤は連敗続きのスタートから盛り返しましたがそこから盛り返し10勝。しかもチームで唯一先発ローテーションを1年間守った貴重な存在。今年も1年間先発ローテーションを守って欲しいです。
ウィットロック:31試合4勝2敗4ホールド6セーブ(2022年成績)
昨年は先発・中継ぎ・抑えとユーティリティ的な活躍をしました。昨年の9月には臀部の手術をしましたが開幕には間に合うはず。今年は先発投手不足のチーム事情から先発投手として投げると思います。先発の時には一巡目はイイのですが二巡目になると球速が落ちる傾向がありますが何とか先発に慣れて二桁勝利を目指して欲しいです。
4番手以降は未定です。
候補としては、ブライアン・ベロ。ベロは昨年2勝8敗でしたがボールそのものはかなりイイので先発ローテで結果を残して欲しいですね。また、元マリナーズのパクストンは2021年4月に左肘のトミージョンを受け復帰を目指しているものの昨年はメジャー登板なし。パクストンあたりが復帰するとありがたいのですが難しいかもしれませんね。
注目される先発投手
ブライアン・ベロ:13試合2勝8敗、防御率4.71
昨年デビューしたベロ。四死球29は多く制球が課題ですが、57回投げて55三振を記録しておりボールに力はありますのでチームとしてはもう一段成長した上で、先発投手として1本立ちして欲しい存在です。
中継ぎ陣&抑え
シュライバー:64試合4勝4敗22ホールド8セーブ、防御率2.22(2022年成績)
昨年いきなり大ブレークし、崩壊したレッドソックスの中継ぎ陣の中で孤軍奮闘したシュライバー。今年も昨年同様に活躍して欲しいところですね。
クリス・マーティン:60試合4勝1敗9ホールド、防御率3.05(2022年成績)
昨シーズンはカブスとドジャースでプレーしており、特に昨年のドジャース移籍後のような活躍ができれば大きな力になりますね。
ジョエリー・ロドリゲス:55試合2勝4敗9ホールド、防御率4.47(2022年度)
昨シーズンはメッツでプレー。防御率が4点台ですがドラゴンズ時代みたいな活躍が見たいですね。
ブレイシア:68試合3敗13ホールド1セーブ、防御率5.78(2022年成績)
昨年度は散々な内容。2018年のワールドチャンピオンになった年のような活躍がもう一度見たいですね。
ケンリ―・ジャンセン:65試合5勝2敗41セーブ、防御率3.38
昨シーズン、ブレーブスでは41セーブを挙げておりドジャース時代の全盛期とはいきませんが今シーズンの守護神はジャンセンが務めることになります。ただ、勝ち試合の形にどれくらい持っていけるか心配ですね。
タナー・ホウク:32試合5勝1ホールド8セーブ、防御率3.15。
昨年は一時期抑えを務るなど力があることを示しました。もともと「右のセール」と言われた存在なのでもう一段飛躍して欲しい存在ですね。
まとめ
一言でいって大変厳しいシーズンになることが予想されます。
単純に考えて昨年、最下位に終わったチームからクリーンナップから二人(ボガーツ・JDマルティネス)が抜け、先発投手は3人(イオバルディ・マイケルワカ・リッチヒル)が抜け新たな先発投手の加入はクルーバーの1人のみ。
しかもボガーツやデバースとの交渉は後手後手に回ってしまい結果的にはボガーツとは再契約できなかったですがFAになる前からもう少しちきんと交渉して入れば再契約できる可能性は十分にあったと思います。また、デバースとの契約延長についても昨年の春に再契約をまとめておけば良かったものをなかなか交渉が進展しなかったので結果的にはより高い金額での再契約となった・・・しかもレッドソックスファンがフロントのあまりにチグハグな対応に大ブーイングした結果、何とか再契約になったので最悪の事態は避けられましたがチームの現状をどこまで危機感を持っているのでしょうか?
先発投手は、セール・クルーバー・ピペッタの3人は確定ですが、昨年の実績とここ数年の成績からすると1年間ローテーションを守って投げてくれそうなのはピペッタただ1人かもしれません。セールは昨年2試合だけしか投げていませんし、クルーバーの規定投球回数に達したのは昨年が4年ぶりなので不安しかありません。4番手以降は未定であり、この不安定な先発投手陣で1年を乗り切ろうと考えるのは無理があります。
中継ぎ陣もジョエリー・ロドリゲスとクリス・マーティンをFAで獲得したものの万全の中継ぎ陣とは言えませんので不安です。守護神はジャンセンが務めますがそこまで勝ちパターンを作ってジャンセンまでいく展開にもっていけるかどうか・・・。
二遊間についても大きな不安があります。描いたシナリオではショートにストーリーが入る予定だったのですが今オフに手術を実施しており今季に復帰するかどうかは分かりません。それでキケをショートに入れるシナリオが出てきておりますし、ロイヤルズからモンデシーをトレードで獲得していますが、モンデシーは昨年怪我でほとんどプレーしていませんし、キケもショートで試合に出たことはほとんどありません。モンデシーが怪我から復帰すればショートはモンデシー、セカンドがキケという二遊間が想定されますが長いシーズンを考えた時に不安が大きいです。
吉田正尚選手は1番の予定と報道されていますがWBCにも出場予定ですし、メジャーリーグ1年目であり環境の変化やストライクゾーンの違いなどもありますので、打率や出塁率などがチームの期待に応えられるレベルで結果が残せるか実際に1年間プレーしてみないと分からない部分もあると思います。また、捕手も昨年、トレードで獲得したマグワイヤが正捕手として務まるのかも心配です。
トータル的に見ると先発もコマ不足ですし中継ぎ陣も盤石とは言えません。打線もボガーツとJDマルティネスが抜けたことから打線全体の迫力は低下していますし、吉田選手はメジャー1年目でありデュバルは故障明け、ストーリーは復帰時期が未定です。昨年度が最下位であり、どうみても昨年度よりも全体的には戦力ダウンしていることから2年連続最下位になる危険性があるシーズンです。厳しいシーズンになるのは覚悟していますが投手も野手も若手の選手の成長や台頭が望まれます。
厳しいですが頑張れ2023年!レッドソックス🥰
↓吉田正尚選手のTシャツも欲しいですよね🥰
レッドシャープ
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